《必須》〈課目Ⅰ〉[問題1](4)省エネ法 エネルギーを使用する工場等における原油換算と選任に関する知識問題

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【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\] 次の各文章は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(以下、『法』と略記)及び『法』に関連した命令について述べたものである。ここで、これらの法令は令和7年4月1日時点で施行されているものである。
なお、各文章において、「『法』施行令(政令)」を『令』、「『法』施行規則(経済産業省令)」を『則』と略記する。
\( \ \boxed {   9\strut   } \ \)~\( \ \boxed {   12\strut   } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。

(4) エネルギーを使用する工場等における『法』の適用に関する事項
  (『法』第7条~第14条に関連する『令』、『則』の規定)

 ある事業者が、「化学工場」、「原料精製工場」及び「専ら事務所として使用されている本社」を、それぞれ別の工場等として有しており、これらがこの事業者の設置している施設の全てである。また、この事業者は連鎖化事業者、認定管理統括事業者、又は管理関係事業者のいずれにも該当していない。

1) この事業者の化学工場では、令和6年度に次の➀~➂を使用した。これは『法』で定められている方法で熱量に換算して合計すべきエネルギー使用量の対象となる。
  ➀ 加熱炉における燃料としての「天然ガス」
  ➁ コージェネレーション装置における燃料としての「天然ガス」
  ➂ 電気事業者から購入した「電気」
 化学工場では、さらに次の➃~➆も併せて使用した。
  ➃ 工場内で太陽光発電によって得られた「電気」
  ➄ ➁のコージェネレーションで発生させた「電気」
  ➅ ボイラにおける燃料としての「木質バイオマス」
  ➆ 製品の原料としての「アルコール」
 これら➃~➆のうち、➀~➂に加えてこの事業者のエネルギー使用量としなければならないものをすべて挙げると\( \ \boxed {   9\strut   } \ \)である。  

<\( \ \boxed {   9\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& ➃と➄  &イ& ➃と➅  &ウ& ➃と➆  &エ& ➄と➅\\[ 5pt ]&オ& ➄と➆  &カ& ➅と➆  &キ& ➃と➄と➅     &ク& ➃と➄と➆\\[ 5pt ]&ケ&  ➃と➅と➆  &コ& ➄と➅と➆  &サ& ➃と➄と➅と➆&&\\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

2) 1)のうち、➂の電気事業者から購入した電気の使用量は60000MW・hであった。この購入した電気の量を、『法』で定める原油換算エネルギー使用量(キロリットル単位)に換算するために60000に対して乗ずるべき数値式は「\( \ \boxed {   10\strut   } \ \)×0.0258」である。

<\( \ \boxed {   10\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& 3.6     &イ& 8.64     &ウ& 3.6×0.8     &エ& 86.4×0.8     \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

3) 1)及び2)を考慮して計算したこの事業者の各施設の、当該年度の『法』で定める原油換算エネルギー使用量は次のようになっていた。
  Ⅰ. 化 学 工 場  :22000 キロリットル
  Ⅱ. 原料精製工場: 3300 キロリットル
  Ⅲ. 本    社: 1600 キロリットル
 この事業者の当該年度のエネルギー使用量は、Ⅰ~Ⅲのエネルギー使用量の合計であり、その使用量から判断して、この事業者は特定事業者に指定されることとなる。それにより、事業者としてエネルギー管理統括者及びエネルギー管理企画推進者を選任する法的義務が生じる。
 一方、各工場等については、エネルギー管理指定工場等に指定されるか否か、及び指定される場合の区分は、それぞれの工場のエネルギー使用量によって判断され、表の(A)欄に示すとおりとなる。さらに、エネルギー管理指定工場等に指定された場合、各工場等が選任すべきエネルギー管理者(選任数を含む)又はエネルギー管理員は、表の(B)欄に示すとおりとなる。

<\( \ \boxed {   11\strut   } \ \)及び\( \ \boxed {   12\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& 第一種エネルギー管理指定工場等   &イ& 第二種エネルギー管理指定工場等\\[ 5pt ]&ウ& エネルギー管理指定工場等に該当しない  
&エ& エネルギー管理者1名\\[ 5pt ]&オ& エネルギー管理者2名     &カ& エネルギー管理者3名\\[ 5pt ] 
&キ& エネルギー管理員     &ク& どちらも選任不要\\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

原油換算及びエネルギー管理士等の選任に関する問題です。令和5年省エネ法新制度施行以降からの出題形式となっています。令和8年3月時点でこの形式での出題は3回のみですが、今後も出題が予想されます。令和5年度以降の過去問を中心に、演習を重ねていくことをおすすめします。

1.特定事業者
事業者全体のエネルギー使用量(原油換算値)が合計して1,500㎘/年度以上である場合、特定事業者となります。エネルギーを多く使用するので、エネルギー使用の合理化や非化石エネルギーへの転換の報告、エネルギー管理統括者等を選任する必要があります。

エネルギー使用量は工場だけではなく、事務所などもカウントされます。

2.第一種・第二種エネルギー指定管理工場等
こちらは拠点ごとのエネルギー使用量に応じて、区分が分けられています。

《第一種エネルギー指定管理工場等》⇒3,000㎘/年度≦~
《第二種エネルギー指定管理工場等》⇒1,500㎘/年度≦~<3,000㎘/年度

なお、第一種特定事業者というのもありますが、これは第一種エネルギー指定工場を所有している事業者であることが条文に記載されています(第二種も同じです)。

3.エネルギー管理者などの選任
事業者や拠点の規模、業種によってエネルギー管理者等の選任人数が変わってきます。

業種ごとでエネルギー管理者などの選任数を覚えるのはなかなか難しいと思います。
「5業種とは何か?」「エネルギー管理者以外は1名選任」などを分割して覚えることをおすすめします。

【解答】

(9)解答:イ
エネルギー使用量の対象となる組み合わせを選ぶ問題です。
➄は➁で既に天然ガスを使用しており、➄までカウントすると二重となってしまいます。
➆のアルコールはエネルギーとしての使用ではなく、原料としての使用のため、対象になりません。
よって、➃と➅が対象になります。
 
(10)解答:イ
8.64は日本全国の全電源の一次エネルギー換算係数を指し、単位はMJ/kWhです。
この数値は、2018年から2020年の3年間の平均値です。今後変わる可能性もありますので、資源エネルギー庁ホームページなどでチェックするといいです。

(11)解答:イ
題意より解答候補は、(ア)第一種エネルギー指定管理工場等、(イ)第二種エネルギー指定管理工場等、(ウ)エネルギー指定管理工場等に該当しない、になると思います。
ワンポイント解説2の通り、第二種エネルギー指定管理工場等 に区分されます。
文では「工場等」と書かれていますが事務所(本社)などの使用量も含まれます。「拠点」として考えた方が頭に入りやすいと思います。

(12)解答:オ
題意より解答候補は、(エ)エネルギー管理者1名、(オ)エネルギー管理者2名、(カ)エネルギー管理者3名、(キ)エネルギー管理員、(ク)どちらも選任不要になると思います。
ワンポイント解説3の通り、エネルギー管理者2名 選任しなければなりません。

エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律 第11条 (抜粋)
1 第一種特定事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その設置している第一種エネルギー管理指定工場等ごとに、政令で定める基準に従って、エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから、第一種エネルギー管理指定工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関し、エネルギーを消費する設備の維持、エネルギーの使用の方法の改善及び監視その他経済産業省令で定める業務を管理する者(次項において「エネルギー管理者」という。)を選任しなければならない。ただし、第一種エネルギー管理指定工場等のうち次に掲げるものについては、この限りでない。
 一 第一種エネルギー管理指定工場等のうち製造業その他の政令で定める業種に属する事業の用に供する工場等であって、専ら事務所その他これに類する用途に供するもののうち政令で定めるもの
 二 第一種エネルギー管理指定工場等のうち前号に規定する業種以外の業種に属する事業の用に供する工場等