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【問題】
【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]
\( \ \boxed { 9\strut } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。
(7) 蒸気加熱では主に凝縮潜熱が利用されるが、使用される蒸気は湿り蒸気であることが多い。『基準部分(工場)』の中でも、このような利用における蒸気の乾き度を適切に維持することが求められている。この乾き度とは、湿り蒸気全体に対する乾き飽和蒸気の\( \ \boxed { 9\strut } \ \)割合を示すものである。
<\( \ \boxed { 9\strut } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& エンタルピー &イ& 質量 &ウ& 体積 \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
蒸気の乾き度に関する知識問題です。過去にも同じ問題や、表現を変えての出題がされています。特に熱分野の課目ⅡやⅣの基礎となる問題ですので、熱分野受験の方は確実に取れるようにしておきましょう。
1.乾き度
乾き度とは、蒸気中の気相部分と液相部分の質量割合、要は蒸気の中でどれだけ乾いた蒸気があるかの質量割合のことを言います。
\[
\begin{eqnarray}
\text{乾き度 } x &=& \frac{\text{乾き飽和蒸気の質量[kg]}}{\text{乾き飽和蒸気の質量[kg]} + \text{水滴の質量[kg]}}\\[ 5pt ]
&=& \frac{\text{乾き飽和蒸気の質量[kg]}}{\text{湿り蒸気全体の質量[kg]}}\\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
2.乾き度の管理
乾き度が低いと水分が多いことになり、以下のような弊害が発生します。
・ドレン(水分)が配管内の壁や機器に衝突し、侵食や腐食の原因になる。
・水分により、熱交換器での熱伝達率が低下する。
・製品を蒸気加熱や乾燥をする際、品質不良が発生する。
そのため、乾き度の管理はとても大事と言えます。
【解答】
(9)解答:
ワンポイント解説の通り、乾き度は湿り蒸気全体に対する乾き飽和蒸気の質量割合を示します。
質量は、状態変化や圧力・体積の変動に左右されないため、乾き度を出すことができます。
体積だと圧力や水と蒸気の状態変化により大きく変動してしまうため、該当しません。
エンタルピー\( \mathrm : H\)自体、内部エネルギー\( \mathrm : U\)と仕事\( \mathrm : W = PV\)を足したものです。
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{H}&=& \mathrm{U} + \mathrm{W} \\[ 5pt ]
&=& \mathrm{U} + \mathrm{PV} \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
上記の式より、圧力\( \mathrm : P\)や体積\( \mathrm : V\)の変化によりエンタルピー自体も変化することから、該当しません。


