《必須》〈課目Ⅰ〉[問題3](1)エネルギー管理技術の基礎 使用合理化判断基準に関する知識問題

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【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]  次の各文章は、「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」(以下、『使用合理化判断基準』と略記)の内容及びそれに関連した管理技術の基礎について述べたものである。ここで、『使用合理化判断基準』は、令和7年4月1日時点で施行されているものである。
 また、各文章の『使用合理化判断基準』の本文に関連する事項については、その引用部の項目を示す上で、「\( Ⅰ \) エネルギーの使用の合理化の基準」の部分を『基準部分』、「\( \)Ⅱ エネルギーの使用の合理化の目標及び計画的に取り組むべき措置」の部分を『目標及び措置部分』と略記する。
 特に、工場等(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く)においては、『基準部分』を『基準部分(工場)』、『目標及び措置部分』を『目標及び措置部分(工場)』と略記する。
 \( \ \boxed {   1\strut   } \ \)~\( \ \boxed {   3\strut   } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。

(1) 令和4年の省エネ法改正に伴い、『使用合理化判断基準』は改正され、また、新たに「工場等における非化石エネルギーへの転換に関する事業者の判断の基準」が制定された。全ての事業者は、これらの判断の基準に基づき、エネルギー消費設備ごとの\( \ \boxed {   1\strut   } \ \)や非化石エネルギーへの転換に関する\( \ \boxed {   2\strut   } \ \)等を行うことで、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換に努めることが求められる。
 これらの判断の基準を基に、非化石エネルギーへの転換の措置を講じると、エネルギーの使用の合理化の効果を必ずしももたらさないことも想定される。このような場合には、「転換に当たって、\( \ \boxed {   3\strut   } \ \)するものとする。」と定められている。

<\( \ \boxed {   1\strut   } \ \)~\( \ \boxed {   3\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& 管理体制の整備     &イ& 管理標準の策定      &ウ& 従業員への周知・教育  && \\[ 5pt ]&エ& 責任者等の配置等      &オ& 設備導入     &カ& 目標の設定 &&\\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]\[
\begin{eqnarray}
&キ& エネルギーの使用の合理化に優先して実施&&       &&            &&     &&  \\[ 5pt ]&ク& エネルギーの使用の合理化を著しく妨げることのないよう留意&&       &&            &&     &&  \\[ 5pt ] &ケ& エネルギーの使用の合理化を妨げない範囲に限定して実施&&       &&            &&     &&  \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

使用合理化判断基準に関する問題です。令和6年度の試験までは、『工場等判断基準』と書かれていましたが、令和7年度より『使用合理化判断基準』に変更されています。令和4年の省エネ法改正に伴う、「非化石エネルギーへの転換」について押さえていれば対応可能です。

1.使用合理化判断基準の概要
経済産業省が全事業者を対象に、「エネルギーの使用の合理化」と「非化石エネルギー転換」などを適切かつ有効に実施できる為に、判断基準や指針を公表しています。
各事業者は、この判断基準をもとに、
〇エネルギー消費設備ごとの管理基準の策定
〇非化石転換に関する目標の設定
などを行い、合理化や転換などに向けて進める必要があります。

判断基準は「エネルギーの使用の合理化」と「非化石エネルギーへの転換」ごとに
\( Ⅰ. \)基準部分
\( Ⅱ. \)目標部分
\( Ⅲ. \)調和規定
の3つで構成されています。

ワンポイント解説2・3では、この問題に関することに絞り、解説していきます。

2.基準部分:全ての事業者が取り組むべき事項
「エネルギーの使用の合理化」と「非化石エネルギーへの転換」に関し、それぞれ取り組むべき事項が設けられています。
各事項全部覚えるのは大変ですので、共通する項目などが分かるように下図にまとめます。


各事項の特徴として、
・歴史が長い「エネルギーの使用の合理化」の方が項目が多い
・「非化石エネルギーへの転換」に関しては、取組方針の策定に付いて設備の項目がなく、代わりに取り組み事項がある
などがあります。

3.調和規定
各事項共通で、下記文章のような調和規定が設けられています。

〇非化石エネルギーへの転換に関する措置が、エネルギー使用の合理化に関する措置の効果を一時的に妨げることがないよう留意すべき点について規定

これは、「非化石エネルギーへの転換」の措置の中で、エネルギーの使用合理化への効果がない措置もあるためです。
イメージとして、「非化石エネルギーに転換したことで、電力を多く使ってしまった」。こういった事態を防ぐためだと考えられます。

このことから、非化石エネルギーへの転換に向けての課題は、まだまだ多いのかなと個人的に感じます。

【解答】

(1)解答:イ
題意より解答候補は、(ア)管理体制の整備、(イ)管理標準の策定、(ウ)従業員への周知・教育、(エ)責任者等の配置等、になると思います。
ワンポイント解説1の通り、管理標準の策定が該当します。

(2)解答:ア、カ
題意より解答候補は、(ア)管理体制の整備、(イ)管理標準の策定、(ウ)従業員への周知・教育、(エ)責任者等の配置等、(オ)設備導入、(カ)目標の設定、になると思います。
ワンポイント解説1の通り、目標の設定となります。
公式解答では、ア:管理体制の整備も正解になっていて、1つの項目に対し正解が2つある問題でした。
後者に関してはワンポイント解説2の通りなのですが、中身をしっかり理解された方にとって、逆に困惑する問題だったと言えます。

(3)解答:ク
(キ)エネルギーの使用の合理化に優先して実施、(ク)エネルギーの使用の合理化を著しく妨げることのないよう留意、(ケ)エネルギーの使用の合理化を妨げない範囲に限定して実施、になると思います。
ワンポイント解説3の通り、エネルギーの使用の合理化を著しく妨げることのないよう留意が該当します。