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【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]
\( \ \boxed { 4\strut } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。
(2) 気体の比熱として、定圧比熱と定容比熱が定義されている。理想気体では、定圧比熱と定容比熱の差は\( \ \boxed { 4\strut } \ \)となり、気体の種類によって決まる一定の値をとる。
<\( \ \boxed { 4\strut } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& アボガドロ数 &イ& ガス定数 &ウ& 比熱比 && \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
マイヤーの関係式に関する問題です。熱分野の基礎となる内容で、熱分野を選択された方にとっては必須知識で、外せない問題と言えます。
電気分野を選択された方にとって、問題の内容を理解するのに苦労する問題だと思います。マイヤーの関係式の公式(下記➀式)だけ暗記して、他の学習に時間を割く選択も有りかと思います。
1.定圧比熱と定容比熱
ある物質の温度を\( 1 \, \mathrm{^\circ C} \, (\mathrm{K}) \)上げる上で、
・定圧比熱\(\mathrm{:\, c _p}\)⇒圧力を変化させない状態での比熱
・定容比熱\(\mathrm{:\, c _v}\)⇒体積を変化させない状態での比熱
を言います。
\(\mathrm{\, c _p}\)と\(\mathrm{\, c _v}\)は、 \( \mathrm{c_p} \gt \mathrm{c_v} \)の関係にあり、差が生じます。その差をガス(気体)定数:\( \mathrm {R}\)と言います。
式で表すと、
\[
\mathrm{c_p – c_v = R}・・・・・・・・・➀
\]
となります。
➀式を \( \underline{\mathrm{マイヤーの関係式}} \)と呼びます。
2.熱力学第一法則との関係
なぜ \( \mathrm{c_p} \gt \mathrm{c_v} \)関係になるのか、熱力学第一法則
\[
Q = \Delta U + W ・・・・・・・・・➁
\]
と照らし合わせて深掘りしていきます。
仕事 \(: W \)は、圧力\(: P \) 体積の変化量 \( :\Delta V \)とすると、
\[
W = P \Delta V ・・・・・・・・・➂
\]
となります。
定容比熱は体積が変化しない、つまり\( \Delta V =0\)であることから➂より、
\[
\begin{eqnarray}
W &=& P \Delta V \\[ 5pt ]
&=& 0・・・・・・・・・➂’ \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
となります。
定容状態の熱量を\(\mathrm{\, Q _v}\)として、\( ➂’\)と共に\( ➁\)式に当てはめると、
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{\, Q _v} &=&\Delta U + W \\[ 5pt ]
\mathrm{\, Q _v} &=&\Delta U・・・・・・・・・➁’ \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
が成立し、定容状態の熱量\(\mathrm{\, Q _v}\)は内部エネルギーの変化 \( :\Delta U \)のみ影響することがわかります。
一方、定圧状態では圧力が変化しないのみで、内部エネルギーの変化と仕事は発生します。
ですので、定圧状態の熱量\(\mathrm{\, Q _p}\)は
\[
\mathrm{Q_p} = \Delta U + W ・・・・・・・・・ \text{➁”}
\]
となります。
\( ➁ ‘\)と比べて、仕事 \(: W \)のエネルギーも加算されるため、
\[
\mathrm{Q_p} \gt \mathrm{Q_v}
\]
となります。
更に、比熱と熱量は比例関係にあります。
以上のことから、
\[
\mathrm{c_p} \gt \mathrm{c_v}
\]
の関係が成立し、マイヤーの関係式も成り立つ理由です。
【解答】
(4)解答:イ
ワンポイント解説1の通り、ガス定数が当てはまります。
比熱比 \( :γ \)は、定圧比熱を定容比熱で除したもの、
\[
γ=\dfrac{\mathrm{c_p}}{\mathrm{c_v}}
\]
です。


