《必須》〈課目Ⅰ〉[問題3](8)エネルギー管理技術の基礎 ボイラの換算蒸発量を表す計算問題

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【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]  \( \ \boxed {   10\strut   } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。

(8) ボイラの設備容量(大きさ)は、一般に定格蒸発量で表されるが、相対的な評価を行う上で、蒸発量として換算蒸発量を用いる場合がある。これは、標準大気圧の下で、 \( \mathrm{ 100 ^\circ C } \) の飽和水を \( \mathrm{ 100 ^\circ C } \) の飽和蒸気にする場合の蒸発量(蒸発潜熱 = \( \mathrm { 2\,257 kJ/kg } \) )に換算して表したものである。
 あるボイラの換算蒸発量 \( \mathrm{ W [ kg/h] } \) は、実際の蒸発量 \( \mathrm{ W’ [ kg/h] } \) と、そのときの給水の比エンタルピー \( \mathrm {h_w} \mathrm { [ kJ/kg ] } \) 及び発生蒸気の比エンタルピー \( \mathrm {h_s} \mathrm { [ kJ/kg ] } \) を用いて次式で表される。
\[
\begin{eqnarray}
W &=& W’ \times \ \boxed {   10\strut   } \ \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

<\( \ \boxed {   10\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& \dfrac{\mathrm {h_s} – \mathrm {h_w} }{2\,257}       &イ& \dfrac{2\,257}{\mathrm {h_s} – \mathrm {h_w} }          &ウ& \dfrac{\mathrm {h_s}}{2\,257 \times \mathrm {h_w}}         \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

ボイラの換算蒸発量を表す計算問題です。\( \mathrm {h_s} \) や \( \mathrm {h_w} \) など、似たような記号を公式のどこに当てはめるか迷いがちな問題かと感じます。式を丸暗記するよりも、「何故この式が成り立つのか?」を理解した方が、迷いにくくなることでしょう。

1.ボイラの設備容量
ボイラの設備容量は定格蒸発量、つまり、どれくらいの蒸気を作れるかで決まります。しかし圧力が変わると蒸気が生成する温度(沸点)も変化するため、蒸気の発生量も変わってきます。


そこで標準大気圧 \( \mathrm{ 0.1 MPa } \) 、 \( \mathrm{ 100 ^\circ C } \) の飽和水を \( \mathrm{ 100 ^\circ C } \) の飽和蒸気にするときの蒸発量(蒸発潜熱= \( \mathrm { 2\,257 kJ/kg } \))を基準にし、換算蒸発量を算出します。

\[
\begin{eqnarray}
W &=& W’ \times \, \dfrac{\mathrm {h_s} – \mathrm {h_w} }{2\,257} \\[ 5pt ] &=& W’ \times \, \dfrac{ある条件下で水⇒蒸気になるまでに消費したエネルギー(蒸発潜熱) }{標準条件下での蒸発潜熱} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

このように、発生した実際の蒸発量に、標準に対する蒸発潜熱の比率で補正することで、換算蒸発量を求めることができます。

【解答】

(10)解答:ア
ワンポイント解説の式の通り、\( \dfrac{\mathrm {h_s} – \mathrm {h_w} }{2\,257} \) が該当します。