《必須》〈課目Ⅰ〉[問題3](15)エネルギー管理技術の基礎 誘導電動機に関する計算問題

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【問題】

【難易度】★☆☆☆☆(易しい)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]  \( \ \boxed {   18\strut   } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。

(15) 極数が \( \mathrm{ P } \) のかご形誘導電動機を、周波数が \(f \,\mathrm{ [Hz]}\) の電源に接続したとき、滑りが\(\mathrm{s} \)であった。このとき、電動機の回転速度は\( \ \boxed {   18\strut   } \ [\mathrm{min}^{-1}] \)である。

<\( \ \boxed {   18\strut   } \ \)の解答群>
\[
\begin{eqnarray}
&ア& 2f(1-\mathrm{s})P   &イ& 120f(1-\mathrm{s})P     &ウ&\dfrac{ {2f(1-\mathrm{s})}}{P}    &エ& \dfrac{ {120f(1-\mathrm{s})}}{P} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

誘導電動機に関する計算問題です。同期速度と滑りを求める公式が頭に入っていれば、解きやすい問題である印象です。いずれも誘導機の問題を解く上で大事な基礎となる公式です。確実に身に付けるようにしておきましょう。

1.誘導機の構造と同期速度
誘導機は主に固定子で発生する回転磁界と、軸でつなぐことで物を回転させる回転子から成り立っています。固定子に張り巡らされている巻線に電流を流すことで回転磁界が発生し、磁界の回転に誘導されて回転子も回転します。

回転磁界の速度を\( \mathrm{同期速度} :\mathrm{N}_{s} \)と言い、下記の公式の通り、\( \mathrm{周波数} :f \)に比例し、磁極の\( \mathrm{極数} :\mathrm{P} \)に反比例します。
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{N}_{s} &=& \dfrac{ 120f }{ P } [\, \mathrm{min^{-1}} ] ・・・・・・・・・ \mathrm{➀} \ \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

2.滑り
誘導機の回転子の\( \mathrm{回転速度} :\mathrm{N} \)は、回転磁界につられて回転するので、同期速度との間に差が生じます。同期速度に対する前述の差の比率を、\( \mathrm{滑り} :\mathrm{s} \)と言います。計算式で表すと、下記の公式の通りです。
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{s} &=& \dfrac{ \mathrm{N}_{s} \, – \, \mathrm{N} }{ \mathrm{N}_{s} } ・・・・・・・・・ \mathrm{➁} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] 電気分野を受験される方は、滑りの値によって制動制御か電動機制御か、入出力と銅損などの関係性も理解する必要があります。

【解答】

(18)解答:エ
ワンポイント解説2の➁式を変形させます。
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{s} &=& \dfrac{ \mathrm{N}_{s} \, – \, \mathrm{N} }{ \mathrm{N}_{s} } \\[ 5pt ] \mathrm{s}\mathrm{N}_{s} &=& \mathrm{N}_{s} \, – \, \mathrm{N} \\[ 5pt ] \mathrm{N} &=& \mathrm{N}_{s} \, – \, \mathrm{s} \mathrm{N}_{s} \\[ 5pt ] &=& \mathrm{N}_{s} (1 \, – \, \mathrm{s}) ・・・・・・・・・ \mathrm{➁’} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

ワンポイント解説1の➀式を➁’式に代入すると、
\[
\begin{eqnarray}
\mathrm{N} &=& \dfrac{ {120f(1-\mathrm{s})}}{P} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] となります。

よって、回転速度は、 \( \dfrac{ {120f(1-\mathrm{s})}}{P} \) となります。