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【問題】
【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)
\[
\begin{eqnarray}
\end{eqnarray}
\]
次の各文章の\( \ \boxed { 1\strut } ~ \boxed { 4\strut } \ \)の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。
(1) 熱電対を用いて温度を測定する際には、次のような誤差となる要因について十分に注意を払う必要がある。
1) 炉内温度や配管内の流体温度などを測定する場合、装置や配管などへの熱電対の挿入長さが短いと、熱電対の測温接点の温度は保護管が接する壁や外界との熱伝導の影響を受けて、測定対象の温度に対して誤差を生ずる。誤差を小さくするためには、配管に挿入する場合は曲がり部分を利用するなどして、一般に、金属の保護管では保護管外径の\( 15~20 \)倍の長さを挿入するとよい。一方、非金属の保護管では、誤差が同程度となる場合の挿入長さは、金属の保護管と比べて\( \ \boxed { 1\strut } \)なる。
2) 熱電対を用いて物体の表面温度を測る場合には、測定対象に測温接点を確実に接触させることや、熱電対によって測定対象の温度が変わってしまうようなことがないように十分注意して測温接点を取り付けることが、誤差を小さくすることにつながる。
測定対象の温度は、熱電対を通して外界などとの熱の授受が生じることにより変化し、一般に、測定対象の熱容量や熱伝導率が\( \ \boxed { 2\strut } \)ほど、熱電対の熱容量や熱伝導率が\( \ \boxed { 3\strut } \)ほど測定対象の温度に影響を与えやすい。
物体の表面温度が一様な場合に、より正確な表面温度を測定するには、できるだけ細い熱電対を用いて熱電対を測定対象の表面に\( \ \boxed { 4\strut } \)ことにより、熱電対素線内の測温接点近傍の温度勾配を小さくすることなどが有効である。
< \( \ \boxed { 1\strut } \)~\( \ \boxed { 4\strut } \)の解答群 >
\[
\begin{array}{l}
\rlap{\text{ア} \quad \text{長く}}\hspace{233px}\rlap{\text{イ} \quad \text{短く}}\hspace{233px}\rlap{\text{ウ} \quad \text{同程度と}}\hspace{219px} \\[5pt]
\rlap{\text{エ} \quad \text{大きい}}\hspace{233px}\rlap{\text{オ} \quad \text{小さい}}\hspace{233px}\rlap{\text{カ} \quad \text{這わせる}}\hspace{219px} \\[5pt]
\rlap{\text{キ} \quad \text{点で接触させる}}\hspace{233px}\rlap{\text{ク} \quad \text{接触させない}}\hspace{233px}\hspace{219px}
\end{array}
\]
【ワンポイント解説】
熱電対を用いた温度測定の原理に関する知識問題です。ゼーベック効果と課目\( \mathrm {Ⅱ} \)で出題された熱容量・熱伝導率の知識を少し応用した問題と言えます。熱容量・熱伝導率に関しては暗記だけで乗り切ろうとするとしんどくなりますが、中身を理解すれば攻略しやすくなると思います。課目\( \mathrm {Ⅱ} \)の計算と結びつけて、理解していくようにしましょう。
1.ゼーベック効果
熱電対を用いた温度測定は、2種類の異なる金属線を用いた測定方法です。温度測定したい対象物と接する測温接点と、計測値を算出する基準接点の温度差によって生じる起電力の電圧値を読み取って測定します。

\[
\Large \textbf{図1}
\]
正確な温度測定をする為に、測温接点と測定対象物の温度を等しくする必要があります。その鍵を握るのは、熱電対の熱容量や熱伝導率となります。
2.熱容量と熱伝導率
\( \underline{\mathrm{熱容量 }} \)
物体の温度を\( 1 \, \mathrm{^\circ C} \)もしくは\( 1 \, \mathrm{K} \)上げるために必要な熱量を表しており、コップに例えると「容量が大きくなるほど多くの水が必要になる」イメージです。熱を受け取る側・奪う・確保する側と認識するといいです。
\( \underline{\mathrm{熱伝導率 }} \)
物質内でどれだけ早く熱が伝わるかを表しており、この数値が高いほど熱しやすく冷めやすいです。熱を渡す側・手放す・逃がす側と認識するといいです。
【解答】
(1) ア
題意より解答候補は、(ア)、(イ)、(ウ)になると思います。非金属の保護管は金属と比べて熱伝導率が小さいので、熱が逃げにくく、誤差が少ないです。その為、挿入長さは短く ても問題ありません。
(2) カ
題意より解答候補は、(エ)、(オ)になると思います。ワンポイント解説\(2\)の通り、熱電対に熱を奪われた時に、測定対象の熱伝導率が 小さいと熱の調達がされにくく、熱容量が 小さいと熱を確保しにくくなります。そうなると、熱電対と温度差が生じ、誤差が大きくなります。
(3) ク
題意より解答候補は、(エ)、(オ)になると思います。ワンポイント解説\(2\)の通り、熱電対の熱容量が 大きいと測定対象から熱を多く奪い、熱伝導率が 大きいと外気に熱を逃してしまいます。そうなると、測定対象と温度差が生じ、誤差が大きくなります。
(4) ク
題意より解答候補は、(カ)、(キ)、(ク)になると思います。熱は坂道(勾配)と同じで、温度が高いところから低い所に移動します。熱電対の測温点近傍の素線温度が低いと、その箇所で温度差が生じ、対計測点の温度差がなくなり誤差の原因となります。測温点近傍の素線を這わせる ことで温度差(温度勾配)を小さくし、誤差を小さくすることができます。


